【絵画】水墨画筆の用途

解説:王海濱 水墨画家 (中華人民共和国 吉林省出身)

水墨画について

中国で生まれた水と墨だけを用いる独特の絵画技法、水墨画。様々な筆を用い、その特徴を極限まで生かした精神性の高い表現が特徴です。

水墨画の筆

「水墨画を描くのはですね、だいたい二種類あげられると思います。ひとつは線引きですね。線を表現する筆。もうひとつは面を表現する多少柔らかい筆です。書の場合は羊毛とかイタチとかいろんな種類を使いますが、水墨画の場合は毛質の特徴を利用して表現を豊富にしていると思います。

私は主に熊野町の筆を使ってます。羊毛の筆をよく使います。特徴としては表現がかなり豊富で偏色がよくできます。結局水墨画の場合、多少はふとみがあった方がいいと思います。筆選びのポイントは、やぱり姿ですね。ちゃんと整っているような筆がいいと思います。要は弾力を利用して描いてもあまりバラバラにならないような筆が一番いいのではないかと思います」

水墨画と水

「水墨画というのは、水が大切です。墨の色の偏色は水によって変わってくるんですが、墨自体は一色しかない。だから偏色できるのは水のおかげじゃないかと思います。いろんな水を研究することで良い色が出せるのではないかと思います。結局その場その場で自分の気持ちをきちんとポイント的に描けるようにしないといけないのではと思います」