2015年、私たちは太平洋戦争終結から70年の節目を迎えます。
女優・吉永小百合は「平和の貴さ」を次世代に伝えるため、1986年から原爆詩の朗読を続けてきました。
そして、吉永が手がけたCD・詩画集『第二楽章』の挿絵を担当したのが、アニメーションの背景画家で、「となりのトトロ」などスタジオジブリの美術監督も務めた男鹿和雄です。男鹿の作品は、生命感にあふれ、どこかノスタルジックで暖かい雰囲気が漂います。多くの人々が男鹿の作品に心魅かれるのは、綿密な取材に裏付けられた巧みな構図や光、描画技術はもちろん、男鹿のおだやかな人柄が、その筆跡からにじみ出ているからとも言えるでしょう。そして、吉永もそんな男鹿の作品に魅了された一人です。
本展では、戦後70年を迎えるにあたり、吉永のライフワークと男鹿の絵筆によって生まれた『第二楽章』の挿絵原画や、男鹿が広島・長崎・沖縄・福島など、現地を取材したスケッチ資料約120点を通じて、平和へのメッセージとして紹介します。
吉永小百合が30年近く続けている原爆詩の朗読をCD・詩画集としてまとめたのが『第二楽章』です。広島・長崎・沖縄篇があり、吉永たっての希望により、男鹿和雄の挿絵が加えられています。1997年には、広島篇の朗読CDが「第39回日本レコード大賞企画賞」を受賞。 今年3月11日には、福島第一原発被災者らの詩を朗読したCD『第二楽章 - 福島への思い』が制作、発売されました。また、本展開催に合わせて、絶版となっていた『第二楽章』の2 篇の詩画集が、スタジオジブリにより、リニューアル再版されます。
東京都生まれ。主な主演映画「キューポラのある街」「愛と死をみつめて」「伊豆の踊子」「細雪」「北の零年」「母べえ」「ふしぎな岬の物語」など。2015年12月12日公開予定の「母と暮らせば」は119本目。テレビの代表作は「夢千代日記」など。
反核 平和を願いライフワークとして続けている朗読活動は今年で30年目。『第二楽章』シリーズとして広島編、長崎編、沖縄編、福島編のCDを発表。TBSラジオ「今晩は 吉永小百合です」(毎週日曜日22:30~)放送中。
1952年、秋田県生まれ。1972年、アニメーション背景美術の会社・小林プロダクションに入社。「樫の木モック」で初めて背景を手がけ、その後、「はだしのゲン」などマッドハウスが制作する劇場映画の美術監督を手がける。1987年、宮崎駿監督作品「となりのトトロ」 に参加。以後、スタジオジブリ作品「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」「かぐや姫の物語」で美術監督を務める。 現在まで数多くのアニメーション作品の背景美術に携わる。
平和への願いを紙に書いて鶴を折りませんか?
館内のコーナーで書いて折っても良いですし、持ち込みもできます。(持込みの場合は事前連絡要)
集まった折鶴は会期中、館内にモニュメントとして飾り、終了後は、平和記念公園へ納めます。
会員以外の方は6/13(土) 午前10時から電話にて事前予約のこと。
※当日10:00より、整理券を配布します。