平成26年9月、筆の里工房は開館20周年を迎えます。これを記念して、日本の「書」と「筆」をテーマにした特別展を開催します。中国から日本に文字が伝わり、書として美しさが洗練されていく中で、日本独自の文字「仮名」が誕生しました。仮名を使うことで、書き表される文字や言葉の表現は広がり、『枕草子』『源氏物語』などの文学作品の成立にも影響を与えています。このように、用と美を兼ね備え、日本文化の根幹ともいえる「書」の文化を支えてきたのが、「筆」です。今回、国宝、重要文化財を含む日本の書の名品約70点をとおして、その魅力を紹介します。
青山浩之
略歴
学校の教科書の執筆や、教材の作成を数多く手がける書教育のエキスパート。
一方で、文字を美しく書くコツを教える「美文字研究家」として、
「ためしてガッテン」「あさイチ」(NHK)など数多くの番組に出演し、また高校生の書道パフォーマンスの審査員など、手書き文字や書の魅力を伝えるために幅広く活動する。