「現代書道の父」と呼ばれる書家 比田井天来。その妻で仮名書家の比田井小琴。
書の研究所「書学院」の設立と書の普及のため、全国を遊歴した2人は、筆の町熊野町にも訪れています。
本展では生涯、芸術としての書を探究し続けた天来と、公私ともに天来を支え続けた妻、小琴の作品から、二人の軌跡をたどります。また、天来と小琴が筆の町熊野に残した作品、資料も紹介し、二人が現代の書にもたらした功績を振り返ります。
天来の肖像写真としてよく使われていますが、ここで揮毫している、まさにその作品を熊野で発見!本展で初公開出品します。
長野県生まれ。本名鴻。日下部鳴鶴から古典法帖を直接学ぶよう指導を受け、筆法の研究、古典臨書を基本とした芸術書の提唱をするなど、現代の学書方法に大きな影響を与えた。その後、弟子たちによって、前衛書、近代詩文書、少字数書といった新しいジャンルの書表現が確立されたことから、「現代書道の父」と呼ばれる。
東京都生まれ。本名元子。宮中の御歌所で活躍した歌人で、書家の阪正臣に和歌と書を学ぶ。17歳のとき、比田井天来と結婚。教科書の執筆をはじめ、東京美術学校で教鞭をとるなど、自身も仮名書家として第一線で活躍し、公私ともに天来を支えた。
比田井天来は「現代書道の父」と呼ばれます。これは、上田桑鳩(うえだ そうきゅう)、桑原翠邦(くわはら すいほう)、金子鷗亭(かねこ おうてい)、手島右(てしま ゆうけい)を筆頭に、戦後新たに確立された、前衛書、近代詩文書、少字数書などの書表現を先導した書家たちの多くが天来の弟子であったためです。天来と小琴は筆の町熊野に来訪しました。昭和14年に天来が亡くなってからも、熊野町と天来、小琴の門人たちとの筆を通した交流は脈々と引き継がれ、現在にまで至っています。この度開催する町内関連展示では、天来、小琴につながる作家の作品を所蔵する事業者の協力を得て、町内各所で門人たちの作品展示を行い、長く引きつがれてきた熊野町と現代書家との結びつきを紹介します。
筆の駅安芸郡熊野町出来庭10-6-24(仿古堂となり)
時間:10時〜16時 会期中無休
TEL:082-855-1123
仿古堂安芸郡熊野町出来庭10-6-23(筆の駅となり)
時間:9時〜17時 会期中無休 ※日、祝日は10時〜16時
TEL:082-854-0003
安芸郡熊野町出来庭2-2-44
時間:9時〜18時 会期中無休 ※土日・祝日は16時まで
TEL:082-854-0019(一休園)
TEL:082-543-2844(広島筆センター)
安芸郡熊野町中溝2-13-8
時間:9時〜17時 ※土・日、祝日は休み
TEL:082-854-0031
安芸郡熊野町城之堀2-2-45
時間:9時〜16時 ※土・日、祝日は休み
TEL:082-854-0009