桑田笹舟 かなの世界 −平安の美への挑戦−
「美しい形とは そこにあるから美しいのである」広島県福山市出身のかな書家、桑田笹舟(1900-1989)の言葉です。最低限の線と点により絶妙な調和を保つ日本独自の文字「かな」の美を端的に言いあてたこの言葉は、徹底した研究と新しい表現に挑戦し続けた笹舟だからこそ、発せられたものでしょう。笹舟の65年に及ぶ書業を通じ、笹舟が魅了され、挑み続けたかなの美の世界を紹介します。
「美しい形とは そこにあるから美しいのである」広島県福山市出身のかな書家、桑田笹舟(1900-1989)の言葉です。最低限の線と点により絶妙な調和を保つ日本独自の文字「かな」の美を端的に言いあてたこの言葉は、徹底した研究と新しい表現に挑戦し続けた笹舟だからこそ、発せられたものでしょう。笹舟の65年に及ぶ書業を通じ、笹舟が魅了され、挑み続けたかなの美の世界を紹介します。
世界中で愛され続けているスタジオジブリ作品には、力強いメッセージが含まれています。高畑勲監督や宮崎駿監督が創りだす世界観を多くの人々に伝えるため、作品の本質を読み取り、言葉を紡ぎ出し、その言葉を世に送り出してきたのがプロデューサー鈴木敏夫です。
1948年に名古屋に生まれた鈴木は、両親の影響から映画や漫画に親しむ幼少期を過ごし、学生時代には文学に傾倒、文字を書く出版の世界へと進みます。このことは後に「ジブリを育む言葉」の礎となり、運命の出会いを育み、多くの人に感動を伝える言葉を生み出しました。「かぐや姫の物語」の題字や「風立ちぬ」のキャッチコピーなど、鈴木の言葉の多くは手書きで書き出されています。鉛筆やマジック、筆を使った手書きの言葉によって、活字では表せない作品のメッセージが伝わってくるようです。
本展では、鈴木が携わったスタジオジブリ作品の膨大な手書き資料をはじめ、名台詞などを書き下ろした書やキャラクターデザイン、宮崎駿監督との合作など手書きに親しむ姿を紹介し、その言葉の魅力に迫ります。
奇想天外な発想とダイナミックな描写で人気を博している絵本作家スズキコージ。既成概念にとらわれない作品世界には、 画家固有のユーモラスな描写、画面から飛び出していきそうな大胆な構図、アクリル絵の具やコラージュなど、数々の魅力があふれています。 本展では、新作の『ドームがたり』(文:アーサー・ビナード)、『でんでんでんしゃ』(文:谷川俊太郎)をはじめ、代表作品『エンソくんきしゃにのる』、『サルビルサ』やタブローなどを紹介します。眺めるだけで、どんどん引き込まれて楽しくなる……ここはまさに「コージズキン in Wonderland!!」
天野喜孝は、タツノコプロの人気アニメ「ガッチャマン」や「タイムボカン」、ゲーム「ファイナルファンタジー」などのキャラクターデザインを手掛けた人気アーティストです。
私たちが接する天野の世界は、映像や印刷物を介していることが多いのではないでしょうか。しかし、その原点には、筆やペン、鉛筆、絵具、墨を使って紙に直接描いた作品があります。「コンピューター技術はまだ手技に達していない」という天野は、現在も、精巧な手作業で数々の作品を生み出し続けています。本展では、筆やペンの息づかいを感じることができる手描き作品を中心に、自身の手を使い新たな世界に挑戦する天野の初期から最新の作品まで、ジャンルを超えて広がりを見せる世界を紹介します。
さくらももこは、1984年に「りぼん」誌上でデビュー、「ちびまる子ちゃん」・「COJI-COJI」など人気作品を生み出すほか、エッセイスト、作詞家、脚本家、翻訳家と活躍の場を広げています。そのユニークで不思議なパワーあふれる表現世界は幅広い世代に愛されています。
本展では、約130点の原画を中心に、色彩のカラーイラスト、アニメーション「ちびまる子ちゃん」の脚本原稿などを紹介します。
写経教室講師の植村和堂(1906~2002)、佐藤芙蓉両先生の仮名書を中心に紹介。年間を通じて館内で開催している教室受講生による作品もあわせて展示します。
「ありがとう」をテーマに全国公募する「第20回筆の里ありがとうのちょっと大きな絵てがみ大賞」の優秀作品展を展示します。
加山又造・中野嘉之・八木幾朗・岡村桂三郎・浅見貴子・福井江太郎
日本画で欠かせない画材、墨。多くの画家が伝統的な画題に取り組み、様式や技法が継承されてきました。多摩美術大学協力のもと、墨を活かした独特な世界を生み出す6名の画家を紹介し、墨色の表現の可能性を探ります。
スタジオジブリの名作「耳をすませば」で監督を務めた、日本屈指のアニメーター近藤喜文(1950~98)。「魔女の宅急便」「火垂るの墓」など数々のジブリ作品に携わった近藤が手がけた、キャラクター・デザインやアニメーション原画、イメージボード、スケッチなどをスタジオジブリの全面的な協力のもと、多数紹介します。