増田美恵子筆の達人

絵てがみ作家(東京都出身 「絵てがみで自分史を作る会」主宰)

絵てがみと私

私は小さいときから手紙が好きで、今も中学校一年生の時のペンフレンドが続いているぐらいです。あるところから絵を描き始めたんですが、基本的には手紙が好きで絵てがみを描くようになったと思う。

筆との出合い

あるとき、林檎を筆で描いたらとても楽しかったんです。そのときから筆で色々なものを描くようになったんです。鉛筆やペンだと、あまり存在感が出にくかったり難しいですけど、筆ですと非常に自分の気持が即、紙に広がっていくという感じで、筆のほうが幅広い表現ができるのではないかと思って、筆を中心に描いています。

熊野の筆

ほとんど99パーセントから100パーセント近くが熊野の筆です。柔らかい中にも硬さがあります。それでいて、大きなものを描くときもたっぷりと墨を含んでくれるようなものを使ってます。

絵てがみの勧め

例えば病気で入院している方にお見舞いの絵てがみを贈るとか、単身赴任の夫に贈るとか、遠く離れ、年老いた母や父に贈るとか。あと今はお子さんが遠くふるさとを離れて勉強や仕事をしている方も沢山いらっしゃると思います。そういう子供たちに時には絵てがみを贈ってあげると、絆が深くなるのではと思います。

人間ですから嬉しいときもあれば悲しいときもある。寂しいときもあります。そのときに届いた一通の葉書に非常に心を喜ばせられ、優しくさせられる。こんなに小さな葉書に、こんな大きなエネルギーがあるのかなと思ったときは、本当に絵てがみっていいなぁと思います。