化粧筆の用途

解説:坂井由紀子 メーキャップアーティスト
(広島県熊野町出身 広島を拠点に日本・世界で活躍)

化粧筆について

撮影の現場で活躍するメーキャップアーティストは、化粧筆の持つ力を最大限に引き出し、独自の美の世界を作り上げていきます。化粧筆は顔の部分や化粧品によって様々な種類、使い方があります。

ブロー&ラインブラシ

「眉は人種によってすごい柔らかい眉毛の人から硬い眉毛の人までいるので、その眉毛の濃さに合わせて筆のブラシの硬さを選べるタイプがいいです。日本の女性は柔らかい方もいらっしゃいますが、私のように毛が濃いような感じでしたら、ちょっと硬い毛ですよね。わりとコシがあって眉毛に負けない筆が描きやすいです」

アイラインブラシ

「アイラインは繊細に細く描きたいときもあるし、力の加減で細く太く描きたいので、そういう狙いが伝わりやすい筆が好きです。毛質はいろいろあるでしょうけど、私はイタチ等を使っています。」

チークブラシ

「チークは、のせ方によっても違うんですが、グラデーションをしたい場合は回転させやすいものが好きです。あまりコシがありすぎてもいけないし、広がりすぎていても駄目ですね。だから、リスとかだと風があたるような感じできれいに回転もできますし、馬も毛の並び方次第で回転させやすいものがあります。いろいろタイプによって選んでいます。」

リップブラシ

「リップブラシは、コシがあってバラつきのない、毛のまとまったものが好きです。ぐにゃつと柔らかいものとか、毛がバラバラしてしまうものはリップには使いにくいですね。ラインをきれいに描きたいし、中をきれいに塗りたいですからね。ムラがあってもいけないし、すごく難しい筆だと思います。」