相手と近い距離に立ったり座ったりするので、香り・におい・息づかい・圧力(手の力)にすごく気を使います。
筆というのは私にとって道具ですが、手よりも上手に表現出来る最高の道具です。ですから手でメーキャップするよりも、筆を使ってメーキャップした方が自分がやりたいことが表現しやすいですね。
ニューヨークに行っても、私は熊野町から来ましたと言うと「筆で有名な所ですよね」と言ってくれる方もいて、本当に良い技術を熊野町が持っていると自負してます。私が恵まれていると思うことは、どんなメーキャップアーティストの方よりも筆に接していることが多くて、ありとあらゆる筆をいつも見せていただいてます。
良いものばかり見ているので、世界に行って面白い筆を見ても、毛質やカットしている毛先をついチェックしてしまう。肌当たりをみても熊野は本当に良い筆を作っていると思います。